こんにちは!
当サイトへお越しくださいまして、ありがとうございます。
私は、過去に国内大手生命保険会社で営業職員として10年以上勤務した経験があります。
いわゆる生保レディとして勤務していましたが、仕事内容や保険商品そのものに疑問を持ち始め、10年目にして『とても長くは続けられない』と判断し退職をしました。
このサイトでは、現在生保レディとして進退を悩んでいる方や、これから生保レディとして働こうか迷っている方向けに、有効な情報を提供しています。
最近は、コロナウイルス絡みの記事が多かったので、久々に【保険会社の闇】の記事でも書いてみようと思います。
生保レディという仕事の離職率は非常に高いです。
私の感覚では、入社時に10人の同期がいても入社2年以内に7~8人は退職しています。
そして、その残った2人も長く勤めるかというと、そうとも言えない気がしていました。
私を含め、勤続10年目以降に退職する人もたくさんいるんです。
今回はその理由について私なりに掘り下げてみました。
このブログのすべての記事は、あくまでも一人の生命保険業界にいた人間が感じた事を書いているもので、すべての方に退職をすすめているわけではありませんのでご了承いただいたうえ、最終的な退職は自己責任にてお願いします。

目次
10年以上勤務しても辞めるのが生保レディ
先ほども書きましたが、生命保険業界はそもそも離職率が高いです。
国内大手生命保険会社は、大量に辞めていくという前提で、大量に新人を採用するような運営をしています。
各社大量に採用しても辞めずに続けてほしいのが本音でしょうが、いろいろな意味で仕事がきついのでどんどん辞めていきます。
そして、入社2年以内に、周りを見渡せば同期はほとんどいません。
それは私の同期がたまたま2年以内に辞めたのではありません。
ほとんどの会社で、生保レディは入社2年以内に7~8割ほど辞めるという感じです。
ですから、入社10年目まで仕事を続けるという事は、非常に狭き門を潜り抜けてきたと言っても過言ではないでしょう。
生命保険会社はノルマがあります。
表向きには『ノルマ』という言葉を使っていなかったり、『ノルマ』が未達成でも基本給が支給されるという事から『ノルマ』は無いというような無理のある説明をする人もいますので要注意ですが…
どの会社もある一定の成果を出せないまま数ヶ月もすれば、成果未達成という事でクビです。
また、クビにならない程度の成果だけではお給料が上がっていきません。
私が見てきた中では、成果的にはクビにこそならなくても、あまりに低い手取り収入に絶望して辞めていく人もたくさんいました。
ですから、10年間に渡り、クビになることもなく、それなりに納得のできる収入を得ながら勤務し続けるというのはなかなか難儀な事なんです。
どの生保レディだって、新人の頃は途方もない大海原に放り出され、何とか友人知人に頭を下げてご契約いただくのです。
そんな新人生保レディだって、10年も勤務すればそれなりに人脈が広がっているはずです。
入社前は全く縁のなかった事業所に勤務している人から保険を募集できるようになり、入社当初拒絶された人からも紹介がいただけたりするようになっています。
時には大きな法人保険の募集を行ったりできるように鍛えられているはずです。
中には、新人の採用や育成など、マネジメントに携わり自分自身がリーダーや上司という立場になっている人もいるはずです。
とくに、マネジメントにかかわるようになっているというのは、入社10年もすればまったく珍しい事でもありません。
新人からしたら、これだけの人脈、既契約、部下がそろっているのに辞める理由がわからないでしょう。
入社10年越えの生保レディを見て、辞める要素が見当たらないかもしれません。
ベテラン勢の中には、現実に辞めていった人の存在など忘れて「10年も勤めれば、もう定年まで勤められるわよ」と言っている人もいるでしょう。
でも、違うんです。
10年勤務しても辞める人は沢山いました。
勤続が10年を超えている生保レディというだけでなかなか珍しいものですが、勤続10年から15年の間に辞める人は結構いました。
離職率の高い生保レディと言えど、社歴10年越えで辞める話が出ると、周囲にはかなり驚かれます。
それは、社内的にも「え!あの人が辞めるの!?なんで!!???」となりますし、お客様からも相当に驚かれます。
辞めるほうも辞めるほうで、10年以上かけて培ってきた人脈や既契約やなじみの事業所を置いて会社を去るという決意をするのですから、相当な覚悟です。
ただ、それだけのモノを置いてでも、退職を決意させるのが生命保険会社の闇の深い所なんです。
入社10年以上で退職を決意する理由
立つ鳥跡を濁さずと言います。
勤続年数が長い生保レディは、残された同僚には、退職理由をあまり細かく言わない事が多いかもしれません。
また、介護や子育てなど、当たり障りのない理由をぼんやりと言うだけで、本当の事は言わないケースも多いと思います。
私もそうでしたし、私の知る勤続が長い人も、本当の理由その時はおっぴらにしない人が多かったです。
私が知る限りの、勤続年数が長い人の本当の退職理由を暴露しましょう。
これは、私が辞めると決意するまでに至った理由もあれば、10年越えで辞めた先輩に後から聞いた話もあります。
この生活を20年以上も続けたいと思えず退職
生保レディとしての生活を10年以上は続けてきましたが、とてもじゃないけどこの先あと20年続けたいと思えない。
それは、私がよく考えていたことですが、同じ理由で見切りをつけた人は他にもいました。
自分の年齢が20代~40代半ばくらいまでであれば、まだまだ20年以上勤務しなければいけません。
精神的にも肉体的にも仕事がきつすぎて、長く勤めたいと思えなくなるのです。
毎月の締め切りまでに成果を出すというのは大変な作業ですし、苦労も伴います。
プライベートを投げて働いている人もいます。
特に、新人の育成など、マネジメントにかかわれば自分のスケジュールだけでなく部下に付き合う必要があったりします。
すると、休日はもはや仕事なのか休みなのか、ハッキリしない。
そういう日々を、今まで過ごしてきて、どうにかやってこれたけど、この先10年20年と続けられるのか?
そう考えた時、収入と天秤にかけることになると思います。
そして、悩んだりする人もたくさんいるようです。
地方なんかでは、女性の雇用先自体が少ない中、決して安くない収入を得ているという場合もあります。
収入と天秤にかけても、この先長く勤められないと悟ると、意外とあっさり辞めていきますね。
女性というのは、家をきれいに飾ったり、夫や恋人と時間を気にせずデートをしたり、仕事を忘れて子供と遊んだり、そういうプライベートの充実って思っているより大事なんですよ。
そういう幸せなプライベートの時間を満喫してこそ、仕事もうまく回るものなんです。
この辺の話はまた、機会があればじっくり書いてみたいですね。
とにかく、収入と天秤にかけても、長く勤めたくないという気持が勝れば退職に一気に傾きます。
ところが、生命保険業界で10年以上もそこそこの立場を維持していた人というのは、不思議とその先も申し分ない収入を得る仕事を見つけて活躍しているようです。
他業種の仕事を見つけて退職
10年以上も勤務する生保レディというのは、人脈がかなりあるものです。
すると人脈を利用して次の仕事を見つけている人がいます。
普段は新人の生保レディのスカウトに精を出しているところが、自分が逆に「こんな仕事があるよ」とスカウトされる事もあるのです。
業種はふせますが、個人事業者として個人相手に販売をするような仕事に転職して、生保レディとして作ってきた人脈にアプローチして成功している人もいました。
営業員として優秀であった人というのは、意外とどんな商材をまかせても売れるものです。
ショップ型や乗り合い代理店に転職
退職理由が「保険業界にうんざり…」というのパターンではない場合、ショップ型の乗り合い代理店や、訪問型の乗り合い代理店に転職する人もいました。
国内大手生命保険会社が話を聞く気もない人のもとにガンガン飛び込みするのに対し、相手が話を聞く姿勢になっているので非常に気分的にはラクになると思います。
特に、ショップ型は窓口で待機していればいいですし、相手は確実にニーズがあって相談に来るんですから、お役に立てる感覚もあると思います。
また、ショップ型でなくても「FPに無料相談する」という相手からの予約に対し、訪問して保険の提案をするタイプの乗り合い代理店があります。
これも、相手が予約してきたものに対しFPとしてお話ししに行くという体になっていますから、飛び込みで広く声掛けするスタイルにつかれた人などは魅力的に映るでしょう。
ただ、こちらも成果が反映される形の評価になると思いますので、甘い世界ではないと思います。
しかし、実際に上記のような保険業界への転職で成功している人も複数見てきました。
全くの新人より、生保レディとして10年以上鍛えられた人間であればそれなりの成果を出せるのでしょうか?
私自身、保険商品そのものに疑問を持って退職したので、全く同業他社に転職というのは考えられませんでしたが、がんばっている人は数人いました。
上司や会社への疑問や不満が蓄積して爆発型
熟年離婚に似た構図の退職理由です。
これといった決定打があるわけではなく、細かい事の蓄積が長年積み重なり、ある日コップの水があふれ出すように会社に見切りをつけるという人がいます。
同期が2年以内にボロボロ辞める業界で10年以上勤まるというのはなかなか我慢強いタイプだったりします。
しかし、その我慢強さも、長きにわたり、上司や会社への不満や疑問が蓄積されれば、爆発することだってあるでしょう。
まるで夫婦の熟年離婚のようなものですね。
熟年離婚でよくあるパターンは妻側が離婚を切り出すと、夫側が「なんで急にそんなことを言い出すの??」となりますよね。
会社や上司は「なんで急に???」とチンプンカンプンですが、辞める側はもう堪忍袋の緒が切れたという状態。
こんな感じで辞めた人を3人ほど知っています。
3人とも、成果もきっちりと出す、自分に厳しいタイプの人だった気がします。
自分で採用した部下もいて、チームとしての成果も出していて、愚痴や悪口も言わず、淡々と仕事をするような人でした。
でもその裏では、不満や疑問を蓄積させていたのでしょう。
支社レベルの偉い人たちや、拠点長クラスは大慌てですが、このレベルの人が辞めると決意したら、まず撤回しません。
一度は説得に応じて撤回しても、その後1~2年で「やっぱり無理」と辞めていきます。
このような蓄積型の生保レディは、残された人間に「あんなに活躍していてもいきなりやめる」という強烈なインパクトを残して去っていきます。
メンタル疾患による退職
生保レディの仕事は、とても精神面で楽とは言い難いものがあります。
それを、楽しんでやっているという人もいますが、たいていは何かしらのストレスをためています。
毎月の締め切りに追われる事、締め切りが近づいてくると上司から詰められる事、客先で冷たくあしらわれる事、いただけると思っていた契約が不可抗力で流れる事、休日も心が休まらない事、家事と育児と仕事の板挟みになる事…
無数のストレスが点在しています。
その逆に、ご契約いただけたり、励まされたり、うれしいこともあるのですが、圧倒的にストレスがかかる事が多いものです。
これが、絶対に耐えられないという人は、もう2年以内に辞めてしまうんです。
これに耐えられるという、数少ないメンタルが強いor鈍感な人たちが、10年以上勤務できるんです。
ただ、メンタルの強さや鈍感力も、そのレベルは人それぞれ。
日々のストレスが長年蓄積して、10年目以降にメンタル疾患を発症するケースもありました。
メンタル疾患の場合、しばらく休みがちになり、長期休暇を取得し、そのまま復帰できないというケースもありました。
また、もう自分から、長期休暇を取得する以前の早い段階で辞めた人もいます。
勤続が長くなるほど、失敗が許されない立場になったり、部下の責任も自分がとらなければいけなくなったりしますので、長く勤めるからこそストレスも増大します。
私が10年目で辞めた理由
私の場合、いろいろな理由のハイブリッドですね。
一番大きいのが、退職時まだ30代でしたから「この先20年以上勤められない、勤めたくない」という理由です。
その根底には、会社の方針や商品への疑問や不満もありました。
売る必要のない人に売らなければいけないとか、商品が割高で良いとは思えないとか、それをいかにも必要かのようにして売ることに良心が痛むとか。
生保レディを募集する採用活動にもノリ気にはなれませんでした。
採用したくないのは、自分が商品や会社の方針を良いと思えないのに、同じ世界に引っ張ることに罪悪感を感じているからです。
さらに、セクハラ、マタハラ、パワハラが横行している点について、その場その場では我慢してきましたが、結局は忘れて許したのではなく、不満は蓄積されています。
あるときコップの水があふれるように我慢の限界が来ました。
「この先20年30年は心も体も持たないし、ここで見切りを付けよう」
という感じで、ちょっとしたタイミングがあったので、そこでサクっと辞めました。
会社側や拠点長は、辞めるなんて想像もしていなかったようで、かなり驚いていました。
もちろん、強烈な引き留めもありました。
ただ、私は意思が非常に強かったので、結局は引き留められても辞めましたね。
以前に記事にしましたが、この業界は、引き留めが非常にしつこいです。
でも、10年も勤めているのだから、そんなこと百も承知です。
こちらの意志を強く持つこと、退職理由はぼやかして説得させない事、このふたつで乗り切れることを知っています。
ただただ、首を縦に振らず「無理です、辞めます」の一点張りで辞めました。
生保レディ退職後の転職先はどうするの?
私が生保レディの仕事をしている時、何人もやめていった同僚がいます。
その人たちの次の就職先として、一番多かったのが実は「介護業界」なんです。
介護業界って大変そうだと私は思っていたのですが、転職していった人は皆さん長く勤めているようでがんばっています。
一般的には非常に大変なんだと思いますが、生保レディとしてノルマをこなすという荒波でやってきた人にとっては「こっちのほうが精神的にはラク」らしいです。
皆さん口をそろえていってましたね。
下にリンクを張ったウェルクルーエージェントは、介護業界に特化した転職支援サービスです。
こちらは、入社後のアフターフォローが充実しているという珍しい転職サービスです。
会員登録は無料ですので、心の準備として、登録だけでもしておくのもいいかもしれません。
いざとなったら介護業界ですぐデビューする覚悟を決めるというのもありですね。
また、介護業界に限らず、早めに手を打って転職サポートサービスに登録して本気で転職活動するという手もありますよ。
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